エンジン周りの解説

ゼノアG260PUM周りの解説 2009年10月から書き始めました

お買い上げの時に付いているゼノアG260PUMのオーナーズマニアル(英語版の解説書)がない人は
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2009年12月7日
クランクケース再組み立ての注意
合わせノックピンが3ヶ所付いていますが安心してはいけません、シリンダー座面との段差はいけません
必ず定規または指先で確認して下さい。少しの段差はボルト緩めその方向に手で修正して組んでく下さい。
手で修正できない場合はノックピンが少し斜めになってると思われますので、M5ボルトを緩めた状態で
高い方のフランクケースを銅ハンマーでたたいて修正します、私の場合は。
分解した時にピストンドームの表面を320番ぐらいのペーパーで仕上げると良いと思います。
フランジは製品のまま使うより、画像に有るように一工夫してみて下さい。
指先で触ってみれば判りますが段差はよくないです、エキゾースト関係は高速ですの注意が必要です。
なるべく渦が出来ないようにしてみてください、ノーマルのキャブレターブロックの段差も同じことが言えます。 渦流はいけません。
このように仕上げるとが数値では5.85phが6.00phぐらいに変化します。お使いのフランジを見て判断してください。
それから、ウォーターニップルのネジ部分にバスコーク等で水漏れ防止策も私の場合はします。
全てが漏れているわけでは有りませんが、O−リングなどの密着を調べる為チューブを口にくわえ
片方のニップルを指で押さえす吸うことがありますので、ニップル部分から空気が侵入するのを防ぐ為です。
ニップル部分からの水漏れは大きく有りませんのでしなくても良いのですが…

フランジとシリンダー排気口には安全のためガスケットを使用して下さい。時々ノーガスケットの方のを見受けますので…
ここが漏れていますとチューンドパイプの性能に影響します。
このあたりは大気圧より高圧でなおかつ負圧(マイナス)状態にもなります、それとO−リングの痛み防止にもなります。

それからヘッダーパイプの長さが決定したら、余分な長さは切り落としてください。余分に長いまま使用してる方も見られますので
BBパイプ使用の場合は105ミリが標準的な長さですから、そこから25〜30ミリ伸ばしたところで切断して下さい。
切断面も内側にかけ少しテーパーにしてバックプレッシャーがスムーズに排気口に戻るようにした方が良いです。

ウォータージャケットの止めM3のネジの山を壊した方もけっこう多いので私なりに書いてみました。
ちなみに私は壊したことが有りませんがボートする人はXXちからあり過ぎます。☆
M3の穴を深さ10ミリまで3.3ミリドリルで掘りのM4のタップを立てます、
新しいM4長さ12ミリに画像のようにO−リングを付けます
ウォータージャケット側の穴は少しテーパーに加工しOーリングがちょうど良い圧力で沈まる深さにします。
水漏れテストして OK! くれぐれもシリンダー10ミリより深く掘ると危険です エンジンカット画像参考に。


2009年11月29日
新しいキャブ装着時にキャブの戻りが悪くなり
スローからエンジンストップに移行できないことが
たまに起こりますので、回収時にはエンジンストップできないことも想定し回収時のコースを決めて下さい。
エンジンストップできないときは手元に来るコースから旋回させ、燃料がなくなるまで走行することになります。
だいたい3タンク以降ぐらいからみられます。最初はスムーズなんですが…
くれぐれも回収時に船を岸壁にぶつけないように気をつけて下さい。

原因は新品のときはキャブボデーとスロットルシャフトの精度がよすぎガタがまったくないので
エンジンの振動などでスロー側からストップ位置までの範囲がシブクなり戻りにくくなることです。
手で触ればシブくなっているのが分かります
戻りがシブクなった対策としては1度キャブを取り外し木の台などに置きます。
スロットルバタフライとめ+ネジに+ドライバーを当てハンマー等で軽くコンコンとたたくとシブミが取れます
またはキャブのリタースプリングを強くなる位置にスプリング先の曲がっている部分を移動させることも
1つの方法です。
これは最初の頃だけ出る症状で走りこんでいるうちに適当な遊びが出ますのでスムーズになります。
ノーマルエンジンを分解した時の画像ですピシトンピンを外したらピントとコンロットの小端部に傷がないかチエェックして下さい
耐水性のない2サイクルオイル使用すると油膜切れの関係か?ここにかじった跡がつきますので要注意です
ノーマルピストンは軽量化の余地が有りますだいたい28.5〜29.5グラムです、良いところで23.4グラムから22.8グラムまで可能です。
どこかショップでは20.5〜21グラム付近まで軽量化しているのを見ましたがピストンの熱分布および膨張のことを考慮していなく危険です。
キャブレターインシュレーターブロックもキャブ側口径とシリンダー面に合わせて加工の余地が有ります。
それと出来たら新品うちに5Mのボルトが通る鉄製のカラー(外形8o)の加工も、
何回か外してるうちにブロックの材質が弱くカラーが飛び出しパッキンを痛めますので8.3ミリぐらいのドリルで皿状にもむと
鉄製カラーの押し出しを防止することが出来ます。ま〜ゼノアの欠点ですね昔の商品のほうが硬かった。


ソースコイル(赤いコイル)のギャプは0.3ミリから0.4ミリの指示ですが、私は0.4ミリで全て合わします。
すき間ゲージは画像のようなものを2枚あわせて作りました。
フライホイールにはマグネットが埋め込まれていますので
金属のでは使いにくいです。
電気エネルギー的にはすき間が小さい方が大きいのですが、
0.4ミリでまったく問題は有りません。
すき間が小さいと、レッドコイルの金属部分とフライホイールが接触してこすれることがよくあります。
高回転で回っているフランクシャフトはしなっています。

クランクシャフトの偏心は2/100ミリ以下の合わせますが、(理想は1/100ミリ以下)

エンジンを組上げた時にのフライホイールの外周で5/100ミリ以下はOKを出しています。
この辺は、クランク軸ベアリングよりかなり離れた位置であることと、
クランクケース及びフライホイルール側の公差の問題もあるので、
なかなか希望の値にはたどり着けません。
10台組んだら2台ぐらいはこの辺で測っても2/100ミリ以下のが出来ますが…

2サイクルのエンジンのポートタイミング測定は上支点を探す必要は有りません
たとえばEXポートの場合プラグ穴から光を入れ排気口から光が覗いた位置に
画像のようにシリンダーにM4ネジでハンダ線をつけ分度器のゼロにあわせ回転させます
EXが閉じるまでの度数を測定します。

え〜と、そこで重要なのは光の見え方で測定値も変りますので、
どのポイントを基点にするか訓練して自分で決めることです。毎回気分で見方を変えてはいけません。
それと、格ポートタイミングの数値はよく議論されますが、

ポートのデザインについては一切議論はありませんが重要です。
世の中の掟と違う、間違った論理でポート加工しているチューニング屋がいますのでご注意下さい。

画像のようにピストンストッパーを使いクランクシャフトを固定し、作業始めます。
間違ってもクランク軸の前と後ろを持って、緩めたりしないことです。
コンコンとハンマーで叩けばクランクはツイストし偏心します。
ワイヤージョイント、フライホイールを脱着する時はご注意下さい。



*キャブレター関係*(以前の質問ページより抜粋)
質問>ダイヤフラムキャブは性能劣化しますか?<
う〜 かなり古い10年以上も使わんと若干硬くなっていますが、
キャブ不調の原因は、ゴミ、使わない間に使用してるオイルが小さな穴に付着?
ダイヤフラム交換して良くなたことは意外と少ない、他の原因が多い。
現場で急いでる場合は、ニードルのネジ外しWD-40なんかでプシューと穴へ、オイル、ゴミ除去、
くれぐれも高い圧力のエアーで掃除しないで、するなら低圧

予備のキャブないと、エンジン不調の原因は、どちらにあるか判らない。
私はキャブ自体の性能劣化を感じたことない。
たまにはロアーカバー外してストレナーについてるゴミを確認、ケッコウたまってる場合あるよ。
ここに
カナダのマーク君たちのページに画像付き解説有る。

本当に調子の悪いのはオーバーホールしても成功率は50%ぐらい、
また生まれた時から微妙に悪いやつもおる。癖の悪いのは更正してもよくならん。


キャブインシュレーターの変形、ゼノア悪いところで、
材質、ボルト穴の構造などに問題あり、何度も脱着する方は要チェク
米国ではアルミ製の丈夫なのを販売してる、私は旧タイプのG230のを流用

G260も何度かはサンドペパーで平らにできるが構造上、再使用には限界がある

質問>ガソリンはハイオクとレギュラーどいらが?。< 
レギュラーでOK 1年半、使いテストしたがハイオクの効果は不明
但し、点火時期を進角、特別なチューンしてある場合、
デトネイション避けるためハイオク指定あればそちらを、
パワーの増加は感じんと思う、かえってレギュラーの方が良いかも。

質問>ニードル位置もLは1回転と3/4開き、Hは1回転と7/8開きで落ち着いてますが<
たぶんノーマルのキャブWT-644かと思いますが、
残何ながら最良点は知りません、どなたかご存知の方連絡待っています。
たぶんH側まだ絞れそうな気がしますが、1と1/4~1/2?でも知りませんよ壊れても

私のキャブは米国では最もよく使われてる、
WT-257でニードルのテーパー部分のデザインが違いますので参考なりません
このキャブはL側2回と1/2〜3/8、H側7/8〜1が基準です。
調整ポイント、L側は絞るとスロー回転は上がりますが
逆に回しボトついてスロットルレスポンスに影響しない範囲で濃くします
加速ポンプなしのキャブなので、このほうが食いつき良いと思います。
何回か走らせ十分にエンジンが暖まってる状態で、
エンジンスタート時にパイプから薄く煙が出る状態、煙とレスポンスで決めて。

有る程度ならしが済んだとして
H側はどんどん絞込みパワーダウンの位置を確認、すぐに回収して下さい、
適切なオイル使用していればエンジン痛めません。
それからパワーダウン始めるポイント手前まで戻す、それで幅の確認
3タンクほど走ると、プラグの焼けが変化するのでベストポイントを決定。
くれぐれも絞りすぎにご用心。一度あわせたら動かすことあんまりない感じ。
それと使用するオイルのブランドによっても、プラグの焼け判断しづらい場合もあるので注意。



ご自分でエンジン分解整備する場合ヒントになればと思い書いてみました
下記の画像のような工具を持っていないと、ある程度正しく整備できません
工夫次第ではご自分で作ることができます
また機械工作が出来るご友人に頼んで作ってもらってください
続きは
次回更新時までお待ち下さい