第3話
副題:国歌

第3話 本番開始 【9月13日金曜日】

昨晩のバカ騒ぎが嘘のように全員夜明け前に、ごそごそと

起きました、顔洗い、オフィスで簡素な朝食モグモグ
みんな気合は入ってます、私の車は会場に放置していますので
マイケルの車に便乗 Go〜
さそく会場に着いたらマイケルたちのトレーラーからテーブル、自分のボートだし
準備、すこし寒い そうこうしてると場内放送で選手はスタンド前に集まるよう指示があり
集まると、そこにはセレイナ市長(女性)ほか来賓の方が来ており、開会式が始まり
「良い街ですから観光にも来て下さい」とか一通りの挨拶がありました 
セレイナは確かに良い田舎
コントロールスタンド最上部(高さ2.5メートルぐらい)に綺麗な金髪のお姉ちゃん

見っけ! 

何の係りかな? 場内アナウンサーが 英語でペラペラ?
そのうち皆神妙にし、先ほどの女性が少し前に出てマイク持ちました
アメリカ合衆国国歌の斉唱です 伴奏なしで 超カッコイイです 
やっと太陽が射し始めたばかりの静寂な会場に う〜nアメリカ!

試合前に聞くと 『さー戦うぞ〜u』
て気になりますね 君が代と違い

「"H"! ユアーカントリーソング...」英語でペラペラ?とアナウンサーの声
うxn えっ 俺にオーダー・・・
私は皆の後ろの方にいましたのでアメリカ人の間をすり抜け
階段をトントンと駆け上がり 上から見下ろすと結構高い
なんでこんな状況になるの? まっ良いかココで歌っても日本人はおらんから
得意の"金山港に帰れ"でも歌えばなんて 思いませんけどね
うまく歌えば金髪のお姉ちゃんと仲良くなれるきっかけにと思いましたが
結果は効果なし
ところで俺、歌えるのかな? 君が代
『じゃ〜リルビット』と指でショートの合図

きみがはよおわ〜 ちよにいいや〜ちよに
さざれ いしの〜 いわおとな〜りて〜
こけの〜むす〜ぅま〜あぁ〜で〜

うっ最後まで歌えた! なんてこった
自分ながらすごい 
今思えば、アメリカ人が伴奏なしで聞いた君が代
どんな感じだったんだろう
とりあえずJeffは感激したとか言っていましたが お世辞臭い?

ま〜そんなこんなで試合前から大変でした
で 良いですね 日本の国旗もちゃんと掲げてあり
最高の舞台 
何で? かな
日本では国歌とか日の丸を反対する人が..ようわからんちゃ!.

確かに今の政治、行政なんか、危機感がないが 
どこの国行っても 時としては日の丸の旗は要るよね
レース、オリンピック、エベレスト山頂 etc
当たりまえじゃないかな? お前はどこの人と言いたくなりませんか

そう言えば こんなことありました、昔々
息子が小さい時一緒に、博多港で護衛艦の内部見学できる機会ありました
行くと、変なやからが10人ぐらいでマイクで
『人殺し〜』とか女性が叫んでいいました
そうか この人たちは人殺し集団 なんか??? 
自衛官は無抵抗です  何言われても可哀想です 
見学者は小さなお子さん連れも多く、 良くないですね

そこで怒り爆発! ボカ〜n 

『おい 子供がいる前でなんば言よるとか!』てめ〜止めろ と睨みつけた

せっかくの日曜日が台無し、そのうちリーダー格の男がやって来て選手交代
私と言葉のバトル
所詮、話して判る相手ではないと感じていましたが、コチラも言いたいこと山盛り 
息子は倉庫の陰かに隠れて、私の方をジーット心配そうに見ていました、多分5才位の時
今となれば良い思い出 
戦争は起こらんよう願うけど、ちょっとね。
後日、こいつはTVに出ていました又何かの反対運動代表として 笑い
よう がんばっとる ホトホト感心しました

話が大きくそれました ごめん

さて第一戦目
皆は助手が誰かもう決めています レースは助手がとても重要です
どうかしたら助手が言葉で巧みに運転してるようなもの 
この感じわかる?
私は、スケジュールの空いてる人にそのつど頼むしか有りません
前日、3日分の予定スケジュールには選手名などか記載されており 相談は出来ますが
腕の良い人は予約済みが多いです
最初はJeffとかがやってくれましたが、試合進むと壊れた所のメンテなんかで自分の事で
いっぱいになり、人のことかまうこと出来なくなります、特にエントリーの数多いと
そのうち
『ヒロキ! ユーニード ピットマン?』と愛煙家でヒゲ伸ばした
Jeffの子分格のロニー君
が声をかけてくれるようになり、そのうちロニーのピットマンも私がするように
なりました、彼はのドライビングテクニックは下手糞です
第一、プロポの持つ姿勢がなっとらん!、
なんかしらん前後左右、腕が伸びたり縮んだり
カラダ全体でボートコントロールしています、いけませんね、
『何でそんなにふらふらしとるん?』 と日本人からアメリカ人が
日勤教育受けてます 
ちゃんとせんかい! ボデーはホールド 顔はだけ動かし目だけでボートを追う

彼はR/Cボートレースにはよく来ています 好きなんですねレース
がしかし、彼はレース中よく転覆しています、真のアンラッキーボーイです
そのアンラッキーが私にもじわじわと汚染され始めている事に初日では気が付きませんでした

モノ艇だけ距離が離れると一瞬スロットルが落ちる感じ、以外はエントリーしてる3艇の調子はまずで
上位30%ぐらいの位置を確保して初日は走り終えました
参加艇の数は300オーバーしています
ちなみに私のエントリーしたクラスは え〜 なんだっけ
急には思いだせませんが 笑い
LS-Mono,オープンMono,オフショアー,
LS-CAT,
アウトリガー,オープンハイドリ,
合計6種目を毎日走ります、自分で整備、給油、しながらの戦い
それに緊張感から順番が近づくと オシッコ
残念なことに他の選手の走りをゆっくり見る時間がないのが本当のところです

日の出と共にレース開始 終了は当然日の入り
ふう〜疲れますね 
夕食は宿泊してるホテルのバー兼レストランで
ピザとビールですました記憶が... ココでは参加選手も集まりますので
ジャジ(反則行為など含め)の不満とか皆興奮して喋っています、だんだん興奮して
日本人の私にも大声で不満ぶつけていますが、 
【そげん言われても英語ですから半分も判らんちゃ!】

私も本当は第一試合は1位でしたが、なぜな2位の判定が...
1番悪いのはその時勤めた助手ですが...
数が多いので助手のJeffが判定に従い2位と思っていました
私は?あれ俺が1...のはず
と思いギャラリーに聞いてみたら "H"が1位とみんな言ってくれたので
助手を務めてくれたJeffが、あわてて抗議に行ってくれたが後の祭り
確定したあとなのでダメでした
Jeffも自信がなかったんでしょう、全米チャンピヨン4回なった男でも
混戦したレースでは何が起こるか判りません 親分格の彼には文句言えません

確かに、レースの規模から考えたらジャジの数か足りません
翌日からジャッジの数増やすために名前呼ばれたら協力してコントローススタンドに上がるよう
決まりました やっぱり皆ジャッジに不満があったんやね

翌日、順番が 
『H!次ジャジお前上がれ』とスタンドからお声

いくら平等でも日本人の俺が? ルールはっきり言って全部知らんし...
それに、数分前に試合中に敵のスクリューの水しぶきで一瞬ポジション見失って
向こう側の高さ1.5メートルの護岸を乗り越えた自分のボート回収したばかりで、なおかつ
10分後にそのボートで違うクラスに出ないと、いかん状況で、とてもジャッジ出来る状況じゃない
『アイキャノットジャジ、アイニードフユーミニッツ フォ マイボート!』と叫んだら
『お前!英語判らんのか?』 きさま〜ジャジやれと言ってる俺のオーダーが
てな感じで耳に手を当てていました
鬼軍曹のような顔つきの通称ブッチ、ザ、ボートマンからです 
小心者は彼に従うかしか有りませんが 
私はこれを受けいられば次のレース棄権しか有りませんので
嫌われてもしょうがありません、断わりました。

しかし彼は本当は優しい人てことが後、判りました
最終日、ボートに着いてるガソリンの匂い消すため洗剤とか買う為
一人でウオールマート出かけました
そしたら なんと
彼の仲間4人と合いました
『なんば探しょうとね?』彼が尋ねましたので
『ガス、スメル消さんと飛行機で一緒に帰れんので...』と言と
彼らは広いウオールマートをみんなで探し洗剤の選定から、
これもボートの中に入れとくと良いと
消臭の商品も探し薦めてくれました、これには助かった。英語で似たようなボトルが沢山あるので
そう簡単には選べません 日本人は、、
マイペットぐらいならいいが サンポールでエンジンとかボート洗浄したら大変です
それに私がそこで購入したアルミパテを見て使い方も伝授してくれた
皆は2.3分しか混ぜんが、5分ぐらいこうやって混ぜるとよいとか
彼は昔からガソリンエンジンのチューニング屋をやっていることを知っていましたが
レース会場では1度も口聞いたこと有りません
あの顔ではね ほんと怖いですよ

彼は黒い大きな4WD車の後部ドアに小さなオートバイを何時も付けています
これで会場内を移動して、彼のお客さんのサポートしています
まるで用心棒がパトロールしてる感じです
親切にしていただいたので駐車場で彼らの買い物が済むのを待ち
2個残っていた日清カップヌードルを
彼と一緒に来ていたボブ,オースチンにお礼に差し上げました
『デス ヌードル ベリーハイクォリティー! 
熱いお湯入れたらユウマスト3ミニッツウエイト フォ ヌードル!』とか説明付け

これから夕食とるが"H"はどうする? と聞かれるので
『ウイズ ユウ〜』 
何食べたい? う〜n アメリカ来たらやっぱ
『ステーキ』ですね
あの顔で地元の人間捕まえて評判のステーキハウスの場所を聞き出し
レッゴー!  彼の車の後を走り店に着きましたが、
週末で満タン状態 
アゥチッ!    田舎ですから1軒しか推薦できる所有りません

情報収集したら1ブロック先にステーキ食べさせるフャミリーレストラン風のが有る判り
レッゴー!ほんの15メートルしか離れていません
中は、ガラーン とお客は1組だけ 先ほどの店と大違い 
まッ良いか 安そうだし
レジで注文しお金払ってからてから座ります、壁にかかってるメユー表見て
Tボーンステーキを読んでたら私が
『Tバック!』
と言ったらしい これには皆 What?と 苦笑
レジは若いお姉ちゃんだったので ブッチ,ザ,ボートボートマンが
口に指あて シーッ とさ 
注文はサーロインステーキです、サラダはセルフで取ります
多分13ドルぐらい払ったと思います、結構食べれました 
そうこうしてると
『Jeffはどすしょると?』と聞くので
『多分ホテルに居ると思うよ、それより面白い話聞かせようか?』と私が言いました
え!なに なに 
『昨晩、Jeffが晩餐会の後、街に女買いに行った模様、しかしおらんやったようで
グデングテンになってベットにマッ裸で寝ていたので、豚のようなお尻をこのデジカメに
収めてるんよ〜 見せようか?とデジカメを全員に回してして見せました これ秘密やき Jeffに!』
そうこうしてると携帯電話でブッチ君がJeff呼び出し『"H"も来てるし一緒に飯食おうよ』と
彼は何も知らず、のこのこやって来た
私はボートの洗浄とか色々帰りの準備をせないかんので
じゃ〜先に帰る 『シーユーネクストタイム』と言ってみんなと別れました
帰り際にJeffがバスルームをあんまり汚すなよ!お前のボートで、とか言っていましたが
『アイアムジャパニーズ』だいじょうブイ
...。


なかなか書くのは難しい 今日はココで筆置きます 次回まで  4/22